ダイバーシティ戦略にとって大切なことは、共感のコミュニケーション「気がきく力」を高めること
ダイバーシティ戦略にとって大切なことは、共感のコミュニケーション「気がきく力」を高めることで、組織のダイナミズムを発揮すること
人材の多様性を尊重し組織活性化・競争優位につなげるダイバーシティ戦略とは、多様性・価値観が相乗効果を発揮し、1+1が3にも4にもなることが狙いであると僕は受けとめています。
ということは、多様性や価値観を認めあえる組織風土づくり、人間関係づくりこそが肝心要となりますね。
そして組織風土は人間関係の小さな積み重ねがつくっていくものです。スローガンが風土をつくるのではないのです。「挨拶しよう」というスローガンが風土をつくるのではなく、挨拶しあえる人間関係が、日々の挨拶という行動が風土をつくります。
多様性・価値観を尊重し合える人間関係づくりにおいて大切なのは・・・共感のコミュニケーション、つまり「気がきく力」です。
人は誰しも共感欲求や愛と所属の欲求があります。「自分のことを理解してほしい」「気持ちを分かってほしい」という共感欲求や「自分の話を聴いてほしい」「一緒に考えてほしい」「自分は独りではない」という愛と所属の欲求が満たされると心のエネルギーが高まります。一方で「自分のことを理解してもらえない」「気持ちを分かってもらえない」「話を聴いてくれない」「困っているときに誰も手を差し伸べてくれない」こんなときは私たちの心のエネルギーは低下します。
共感力の高い人とコミュニケーションすると、共感欲求や愛と所属の欲求を満たしてくれます。共感力の高い人とは相手に無関心ではなく関心を持ち、相手を分かろうとする人です。つまり、人を大切にする人です。人を大切にするからこそ、叱ることもありますが、人格否定、存在否定の言葉を投げつけたりはしません。相手の成長を想うからこそ、叱るのです。
共感とは相手の立場に立ってみることです。自分がされてうれしいコミュニケーションはきっと相手もうれしい、自分がされて嫌なコミュニケーションはきっと相手も嫌だ。このことを分かっています。夫婦や職場など、どの場面でも同じです。相手の立場に立ってみることで共感力は磨かれていきます。ですから、共感のコミュニケーション力を磨く場は身近にた~くさんあるのです。
そのための出発点は「挨拶」です。「挨」も「拶」も相手に歩み寄ること。つまり、挨拶とは双方向のコミュニケーションなのです。双方向のコミュニケーションにより、自分のことを理解してもらい、相手の気持ちを知ることが出来ます。一方通行のコミュニケーションでは思い込みや先入観があるため相手を正しく理解していないことがあるのです。その結果、誤解を生じトラブルにつながることもあります。お互いの理解と共感の領域を大きくし、お互いの未知の領域を小さくしていきましょう。多様性・価値観を尊重し合える人間関係づくりの出発点、ダイバーシティ戦略の出発点がここです。
双方向のコミュニケーションとは、心の扉が開いています。そうした良き人間関係では、安心して発言することが出来ます。話し合い、聴き合いの安心・安全な場が出来上がっています。そうしたなかで相乗効果が発揮されます。つまり、一方通行の指示命令だけでなく(それが大切な場面はビジネスシーンではもちろんたくさんありますが)、それいいね(good)から、もっとよくするにはどうしようか(better)、そうしたコミュニケーションからベストプラクティスに近づいていきます(best)。こうした流れも、相乗効果ですよね(^.^)